10月9日、ローソンは店舗の駐車場を車中泊スペースとして貸し出す「RVパーク」を、岐阜県と三重県に初めて広げた。新たに加わるのは岐阜4店舗、三重5店舗の計9店舗で、導入店舗は37店舗、対象は6県になった。今後は10月下旬に大分・佐賀・長崎、11月に東京・神奈川・香川・徳島・愛媛・高知・宮城へ広げ、2026年度内に約70店舗を目指している。

なぜ岐阜と三重なのか

ローソンは、岐阜県は高山や中津川など全国的な観光地があり、道の駅の数が全国で2番目に多いなど、ドライブ観光や車中泊の需要が高い地域だと説明している。三重県は伊勢神宮や伊勢志摩をはじめ、広い範囲に観光地がある。どちらも周遊観光の需要が見込めることから、今回の拡大先に選んだという。対象の店舗があるのは、岐阜県が高山市、中津川市、大垣市、三重県が伊勢市、志摩市、鈴鹿市、桑名市などだ。

利用の仕組みと料金

利用料金は1回1区画で2,500〜3,000円。予約専用サイトから申し込み、支払いはクレジットカードのみで、現金は使えない。チェックインは15時から22時、チェックアウトは10時までだ。1回の予約(1台)につき車2台分の駐車スペースを使い、1店舗につき1日1台まで利用できる。

1年の実証で分かったこと

ローソンは2025年7月から、千葉県の房総半島の7店舗で、日本RV協会、グローリーと協力して実証を続けてきた。お盆や年末、ゴールデンウィークなどの連休は、7店舗の平均で稼働率が9割を超え、複数回利用するリピーターも15%を超えた。一方、通年の平均は20〜30%にとどまり、平日の稼働は少なめで、利用が連休に集中している。

想定と違ったのは利用者像だ。ローソンは当初、安く旅をする手段として若い人が使うと見ていたが、実際は利用者の約8割が50代以上だった。夫婦2人での利用が多く、約3割がペット連れ、関東近郊からの利用が8割を超えた。車は半数以上がキャンピングカーで、残りも車中泊仕様に改造した車が中心だ。ほとんどが1泊2日で、節約というより、車中泊を趣味として楽しむ人が中心だったという。ローソンの担当者は、若い層は料金を払うより道の駅で無料で済ませているのではないか、とみている。マナー面の課題も少なかったと報じられている。

選ばれる理由と、これから

日本RV協会は、コンビニの駐車場が夜も開いていること、24時間使えるトイレがあること、飲食物を買えること、そして有人であることが、利用者の安心につながると説明している。ローソンは今後、Wi-FiやEV充電設備の導入も検討している。

よくある疑問

ローソンのRVパークは、どの県で使える?

2026年10月9日時点で、千葉・静岡・埼玉・愛知・岐阜・三重の6県、37店舗だ。10月下旬以降、大分・佐賀・長崎、東京・神奈川・香川・徳島・愛媛・高知・宮城へと順次広がる予定になっている。

コンビニの駐車場で車中泊するとき、気をつけることは?

ローソンの店舗は、営業中のコンビニだ。ほかのお客さまの出入りや店舗の運営の妨げにならないよう、予約した区画を使い、騒音やごみにも配慮したい。実証ではマナー面の課題が少なかったとされていて、その状態が続くかどうかは、使う側の配慮にかかっている。

連休の稼働率が9割を超え、利用者の8割が50代以上。「安く泊まる手段」としてではなく、旅の途中でのんびり一息つける場所として選ばれている。そう聞くと、コンビニの駐車場が「宿」になることの意味が、少し違って見えてくる。便利な場所が増えるほど、使う側の配慮も問われる。実証で見えたマナーのよさが、これからも続いてほしい。

出典

出典:ローソン、日本RV協会、グローリーのリリース(ダイヤモンド・チェーンストアオンライン掲載)、Car Watch、ITmedia ビジネスオンライン、レスポンス ほか